DEMAIN— フランス映画『明日』

IMG_0759.jpg



2015年12月に上映され、
以来ロングランを続けているフランス映画
『DEMAIN』。
ドゥマン=明日、というタイトルの、ドキュメンタリー映画です。

メラニー・ローランさん(女性)と
シリル・ディオンさん(男性)の
二人の映画監督による作品。
(ともに30代)


「私が妊娠している時、
2100年には人類のほとんどが滅亡する、という研究結果を知りました。
子供達の世代は、水やエネルギーに乏しい環境に
暮らすというわけです」




映画は、こんなメラニーさんのダイアログで始まります。


「じゃあ、少しでも環境を守るために
私たちはどうすればいいの?」

「具体的に何ができるのかな?」


みんなが思う素朴な疑問の答えを求め、
映画仲間が集まって、世界中のパイオニアを訪ねて話を聞いた
旅の一部始終が、
フランス映画らしい詩的な映像と
情緒を盛り上げる音楽とともに
展開される・・・映画らしい、いい映画でした。



『DEMAIN』は、私の次女が課外授業で見に行き、
「よかったよ」
と、教えてくれて、知った作品です。
確か、封切り間もない頃だったと思います。


その後、2月のセザール賞(フランスのアカデミー賞)では
最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞。
何より、4ヶ月経った今も上映され続け、
啓発的なドキュメンタリー作品としては異例の
成功を収めている。




私は最初、この作品は
オーガニック農業のことだけを
語るものだと想像していました。


そしたら、とんでもない、
農業から経済、経済から政治、政治から教育、と
話はどんどん広がります。



いろいろな驚きがある中で
特に印象的だったのは、
大規模集中農業よりも、
小規模なパーマカルチャーの方が、生産性が高い
、ということ。


面積から得られる収穫物が多いのです。


しかもこれは誰にとっても明らかな事実で、
研究者のみならず、政治家も、
もう何年も前からよく承知している、と。



「それならなぜ、早く切り替えをしないのですか?」


この問いかけに
オリヴィエ・ド・シュッテールさん
(ベルギー人法律家、大学教授、国連特派員)は、
こう答えていました。

「政治家は、現時点の要求に
すぐに応えなくてはなりません。
これはもっともなことです」




農産業が世界の5大企業に牛耳られていて、
その5大企業が石油産業の親玉で、
彼らが儲かるように経済システムが作られている・・・



「そもそも、お金は誰が作れるの?」

「銀行ならどこでも作っていいんだよ!」


ということで、一同は
スイスのローカルマネー、ウィール(WIR)を訪ねます。
スイスには、企業人だけが知る通過があるんですね!


*そしてさすがインターネット、
WIRについて書いてらっしゃる方がいました!→こちら



ローカルマネーを使うことで
その地域の中だけで通過が回り
その地域の産業が潤う、というヴィールの仕組みに賛同し、
イギリスのブリストルでも
このローカルマネーが取り入れられているそうです。




ここで面白かったのが、
私たちが民主主義と思っていることは
実は民主主義じゃない、という発見でした。


「弱肉強食は健全な自由競争の摂理、
普通なこと、仕方のないこと」
ではないのですね!



例の5大企業と別の場所で消費活動をすれば、
大幅にお金の問題から自由になれるのでは?
これは経済難に苦しむ私には朗報です!
(とは言っても実際はなかなか難しいですが、
それでも希望が持てます)



約1時間半のドキュメンタリーを
ここで要約するのは無理なので、
是非とも日本で上映してほしいものです。
ドイツ上映は、今年6月から決定しているとのこと!


長〜い不況に苦しむ日本経済の影響をもろに被って
やってゆかねばならない今の人たち、
これからの人たちが、
『DEMAIN』から素敵なヒントをつかんでくれる、
そんな気がします。


それに第一、誰だって
「環境が破壊される」
「水がなくなる」
「石油が枯渇する」
「食料が不足する」
等々、
お先真っ暗な考えとともには、生きて行けないですよね


公式サイト→DEMAIN le film








一輪挿しから、ドライフラワーまで

IMG_0594.JPG


3月8日、国際女性デーに
プレゼントしてもらった、1輪のバラの花。


Dani Roses ダニローズ、という
バラ専門の花屋さんのものです。
いい花は、1輪1輪お値段もいいですが、
蕾の状態から開いてゆく姿まで
ずっと美しく、長く楽しめますよね。
(反対に、安いものは
開かぬまましおれたり・・・)


雛人形を片付けて作った
復活祭の飾りの脇に、ちょっと添えてみると、
たった1輪でも十分な存在感。



このまま10日間以上、花を楽しみ、
そろそろ捨てなくては・・・
というところで、躊躇・・・
花が、あまりにも立派なのです。


ドライフラワーにするには手遅れだろうな、
と思いながらも、ものはためし、
寝室のコーナーに、逆さに吊るしてみました。



そしたら、
こんなに開き切った「終わり」の状態だったにもかかわらず
新鮮なバラの香りがするのです!


寝室に、いい「気」が吹き込む感じ。


よく、ポプリを作るにも
ドライフラワーも作るにも、
花は7〜8分咲きの、一番いい状態のタイミングで、
と言いますよね。




ダニローズのバラの、
クオリティーのなせる技、でしょうか。
完全に盛りを過ぎていましたが、
全く問題なし。
美しいです。

IMG_0693.JPG


花でもなんでも、
1つ1つは高価に思えても
いいものを吟味して選んでおけば、
実際にはお得なんだよ、
ということ?


それから、
我が家は本当に貧乏ですが、
ポジティブに捉えれば
シンプルライフ実践には絶好の環境。



何もない空間に、1輪のバラが綺麗です。





メンソレータムの底力

FullSizeRender-2.jpg


我が家の、« 何にでも効く薬 » 、
メンソレータム。


もはや、家族の間では、
メンソレータムという名前ではなく、
「 « 何にでも効く薬 » をつけておきな」
と、これが名前になっています。


なぜ、こう呼ばれるようになり、
また実際、何にでもよく効く立ち位置になったのか、
あまり覚えていませんが
私が子供のころ
祖母、両親が、タイガーバームのことを
« 何にでも効く薬 »
と、呼んでいたせいかなと・・・

似ていますよね、タイガーバームとメンソレータム。


そんなわけで我が子らは、
小さかった時は、キズ、やけど、虫刺されに、
大きくなってからは、ニキビにも
必ずメンソレータムをつけています。


私はというと、実は
あまり使ったことがなかったのですが、
数年前に猫にひっかかれた時、
しみるのを我慢してたっぷり塗布したところ
びっくりするほどすぐによくなり、
以来、毎日欠かせない品に!

(メンソレータム〜、恐れ入りました〜!)




さて、毎日
何に使っているかというと、
スキンケアです。

アラフィフになってからこっち・・・
口元がものすごく
乾く感覚がありませんか?

口元、というか、上唇の上の全体、というのかな?
きーーーっ、と皮膚が引きつるような
「これものすごく渇いているよ」
という感じ。
朝も、昼も、夜も、一日中続きます。
(数年前は、同じ感覚が目元にありました)


このまま放っておいたら
梅干しババアの唇だよ!
・・・って、よく見ると、もうなってます!
梅干しババアの唇に!!


もーーーーー、たっぷり保湿するしかない!!!! と思い
うるうる系、こってり系、
色々つけました。
が、
どれも、いくらたっぷり乗せても結局は乾き、
ちっともらちがあきません。

つけても、つけても、乾燥する。

そんなんじゃなくて、もっとこう、油っぽいやつ!
と、思っていたらば・・・
ふと、メンソレータムの
あのべっとり感が脳裏に・・・!



試してみると・・・
朝、起きた時も
相変わらずこってり、油っぽいまま!

こんなクリーム、他にはないと思います。
さすが、医薬品! (って、関係ないかな?)


成分を見ると(wikiによる)
案の定ワセリンが入っていました。
どうりで、べっとりこってりなわけです。

ワセリンってどこで売っているんだろう、と
ずっと不思議に思っていので、
私にとっては朗報でもあります。
こんなに手軽にワセリンが買えるわけですから。



しかし、メンソレータムは
フランスの薬局には売っていません。
そのかわり、タイガーバームはあります。
薬局、エルボリスト(ハーブの薬局)、
スーパーのドラッグストアコーナーなどで
簡単に購入出来るタイガーバーム。

フランスにタイガーバーム、なんて
ちょっと意外ですよね。


でもこの間、
twitter(仏語)で
「タイガーバームの知られざる用途」
といった内容のものが流れてきたくらいですがから、
フランス人にとって
タイガーバームは一般的なもの
ということでしょう。


エルボリストリー・デュ・パレロワイヤルの
HPによるとこちら
「痛み止め(肩こり、筋肉痛)」「頭痛止め」
として紹介されています。


私が見たtwitter情報には、意外なものがたくさんありました。
例えば・・・ 

①靴の脱臭(タイガーバームを適量布につけて、靴箱に入れる)
②虫除け(からだに塗る?)
③デオドラント(うすーく、脇の下に塗り、それをちょくちょく繰り返す)
④シールを剥がす(ガラスや、プラスチックに貼ったもの、ですね)
⑤シロアリたいじ!(木にできた虫食い穴を、タイガーバームで埋める)

いろんな用途がありますね。



タイガーバームも、メンソレータムも、
カンフルとメントールが主成分のようですから、
もし、我が家のメンソレータムを使い切ってしまったら
タイガーバームを買おうかな。


そうそう、
思い出したこと!
もう20年以上も前になりますが、
日本の美容師さん(美少年、サーファー)によると

「綺麗に日焼けするなら、メンソレータムが一番!」

だそうです。
私は試したことがありません!!


ちなみに、
イタリアのビーチ、フィナーレ・リグーレでは
老いも若きも、缶入りのニベアをつけてから、
ビーチに寝転んでいましたねえ・・・
これもやはり、20年前の話ですが。

いずれにせよ
ロングセラー侮るべからず、です!